サスケ忍伝 全1巻 黒岩よしひろ 1986年
伝説の打ち切り漫画家黒岩よしひろ先生の記念すべき初打ち切り連載。現代に生き残る忍者が、妖刀十六夜を狙う悪の獣魔忍軍と闘うという話。現代版山風をやりたかった意気込みは買いたい所ですがあえなく…。
変態忍術を少年誌向けにマイルドに加工
雷に、影法師。流星・閃光影法師と拡張性があるのもよし。
忍術の応酬!こういうので良かった気がするんですが。個人的には好みな作品でした。
後の変幻戦忍アスカでもそうですがシリアス路線にしたいのかコメディ調にしたいのか中途半端な所が微妙なのかなと。下記のシーン、必殺技を返されて、さらにそれを破る破の影法師なんかはかなり好きですが、世界を手にしようとする軍団が番長に負けるのはなあ…。変態忍術に注力しつつ、後半出てくる忍仲間を増やしていけば…。
番長にまける忍者って価値あるの…?
更に番長仲間も普通に戦えるのはなあ
忍仲間を早めに増やして、敵の幹部も出しておきたかったところでした。
ところで、黒岩先生がなぜ伝説の打ち切り漫画家かというと、通常ヒットなしに打ち切りを2連続食らうとほぼジャンプからさよなら。3連続だと確定死亡と言われる中、ノーヒットで4連続の打ち切りをくらったからです。サスケ忍伝全1巻、魔神竜バリオン全1巻、変幻戦忍アスカ全2巻、不思議ハンター全2巻
これに迫るのは門馬もとき先生の、ビッグガン単行本未刊行、魔剣士全2巻、野武がゆく全1巻、アルバトロス飛んだ全1巻。4作中3作が原作付きという不遇さ。
時代劇、時代劇、空手バイク物と、自分の好きなものを描いた感のある野口賢先生の柳生烈風剣連也全1巻、竜童のシグ全2巻、BETAKUTO全2巻と、自己主張の激しい道元宗紀先生のやつの名はMARIA全1巻、大好王全2巻、AON全2巻くらいではないかと。一応次原隆二先生がよろしくメカドック以後6連続打ち切りという不倒の記録を持ってますが何作かは企画物と思われるので除外します。
ジャンプ打ち切り漫画四天王としては帝王・次原隆二を別格として、伝説・黒岩よしひろ、不遇・門馬もとき、時代劇・野口賢、青年の主張・道元むねのりがあげられます。
惜しい?ところでいとうみきお先生が、ノルマンディー秘密倶楽部5巻、グラナダ2巻、謎の村雨くん3巻、池沢春人先生が、クロガネ8巻、ものの歩5巻、ノアズノーツ3巻、ご本人もネタにしているキユ先生がロケットで突き抜けろ、ナンバー10で2連続全1巻でしたが、比較すれば黒岩先生の凄さが際立ちます。