天外くんの華麗なる悩み 全2巻 真倉翔 1991年
フェロモンが女を引き寄せるためもてすぎて困る天外くんの話。
今やなろうやノクターンでお馴染みの設定ですが時代が30年早すぎました。一応、「ジャパッシュ」が人々を魅力する悪のカリスマがのし上がって日本を支配するピカレスク物を描いたり、この後だと「黄竜の耳」(モテというよりは運なんですけどほぼモテも含みます)が大人物になっていくサマを描いていますが、具体的にフェロモンによるものとしたのはかなり早かったのではないでしょうか。目の付けが所は良かったと思います。そういやチャンピオンにも童貞だけが着られる童貞ジャケットを、纏う事でモテ力が上がる漫画があったのですがタイトルが思い出せない…。
昔の、特にかっこいいとか才能があるとかの理由なくモテるハーレム系ラブコメ、ラブひなやスクイズに対して、フェロモンでモテるという理由づけをしつつ、硬派でが女性アレルギーなのにモテモテで困るというギャップを売りにしたギャグ漫画。モテすぎて困る男に共感できる男がいてたまるかぁーっ!の一言につきると思います。せめて女性キャラが可愛ければ…。
画力の問題からギャグ以外選択肢がないのが辛いところで、ラブコメなら生き延びた道があったかもしれません。
というわけでこの後は原作に転向。ぬーべーで大ヒット、ツリッキーズピン太郎で失敗後、加藤春日とコンビを組みますが目がでず、再び岡野剛とのコンビで霊媒師いずな、ぬーべーneo、ぬーべーsとセーラームーンばりのシリーズ展開していきます。やはり黄金期作家はそれで一生食っていけるよ…