津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

柳生烈風剣連也 1992年

柳生烈風剣連也 全1巻 野口賢 1992年 

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野口賢先生のデビュー連載。ベルガ帝国に姉を拐われた連也は姉を取り戻す為大陸へ旅立つ。剣劇、お色気、復讐と人気の出そうな要素はあるんですが詰め込みすぎな感があり、9話終了。

 

ベルガ帝国に攫われる姉

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柳生の娘 フェチがすぎる

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さらわれた姉を慕って大陸まで乗り込んだら、姉はさらった男の恋人になっているし、助けてきた連也に殺さないでと懇願したあげく、後ろからボウガンで打とうとするし、とほぼヒロインの姉の扱いがひどいです。本来のヒロイン、サーシャもキャラが立つほどうごかないので女性キャラが多い割に話に絡まない。

 

6年間連れ去られた姉を探して大陸を旅した弟に対する姉の態度

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野口先生はとりあえず好きなもの詰め込んどこう!な傾向が強いので(タクト→バイク、空手、年上女教師。シグ→時代劇、009、暗殺術、幼女)、この後16年間原作付きでやっていくことになったのは正解だった気がします。タクトも連也もダブルヒロインが機能してないですからね…

 

好きなもの詰め込んだ結果

これが、これが時代劇の姿か…?

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ガンダムが好きなことは伝わってきます

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2話から出てきて話の軸と思われた古代兵器・アグネアの封印に関しては途中からほぼ無かったことになります。(ラストで少し触れられる程度)

全体的に、描きたいものを組み合わせて描いていったら縦軸がぼやけてしまったという印象。

 

連也の復讐劇とベルガ族の大陸制圧、サーシャのレジスタンス活動にアグネアの秘宝を絡めて3つのお話をまとめ上げるにはまだ力量不足だったのかと。結局、姉の奪還に話が絞られてしまいました。

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和風ファンタジー、少年だけど極まった強さを持つ連也の剣戟もの、シスコン少年と姉の面影を持つ亡国の王女のおねショタものなど受けそうな要素はあったため、単巻打ち切りの割に好きだった人が多い作品になっています。