津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

闇神コウ〜暗闇にドッキリ 2003年

闇神コウ〜暗闇にドッキリ 全2巻 2003年 

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サブタイトルー!

漂う加齢臭からわかるように全体的に1時代前感のあるお話です。「かっとび烈火」のエピソードを思い出しますが、作者本人が決定したタイトルとのこと。

 

死亡したコウは幼なじみを鬼から守る為に守銭奴骸錬師の式神になり、100体の鬼を倒して生き返るために鬼と戦うというお話。コウは、少々単細胞だけど曲がったことが大嫌いな真っ直ぐな主人公、顔の傷でキャラを立てて主人公自体は好感の持てる性格で王道少年誌。相棒となるヒロイン1にして守銭奴骸錬師が、好感が持ちにくいキャラなところがこの話のハードルを上げています。

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守銭奴霊媒師というところでGS美神が頭をよぎりますが、あれは横島の下心と美神の性格の悪さが釣り合っていたから許されたのであって、真っ当な少年漫画主人公を奴隷扱いすると単に嫌な奴になるため好感度低いです。これなら主人公を我儘なヤンキーとかにしといた方がバランスが取れたでしょうに…。1巻かけて、この骸錬師と霊的バトルを行なっていくのですが、コミカルなエピソードやコウがしもべとして使われるエピソードが多く、ここで人情味のある話でキャラの好感度を上げていかなかったのが失敗だったと思われます。ライバルにして仲間になる陰陽師の登場など、段階は踏んでるのですがいまいち作品の魅力の底上げにつながりませんでした。

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途中から和風バトル少年漫画のお約束、四神との融合でパワーアップするのですが、玄武が火を司ってるぅー!朱雀は何なの?

 

四神と融合してパワーアップはいいんですけど、僕の知ってる四神相応となんか違うよ?

白虎が大地、青龍が海、玄武が火を司ります。

なんで大地・海・空は場所で、玄武だけ火って現象なんだよ!

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後半に入り、幼馴染が千人に1人の霊的特異点である北辰の巫女であることがわかり、巫女を狙う鬼とのバトルになります。ラスボスはみんな大好き信長!打ち切りが決まったのでしょうが、巻きで風魔小太郎が退場し、信長対コウ、陰陽師、骸錬師の3人タッグの戦いが始まります。闇の天帝の復活を目論む信長は強く、陰陽師も骸錬師も闇神も敵わないのですが、最後の手段で伝説の闇神以外誰も制御したことのない最強の四神朱雀を召喚します。その能力は己が最強の絶対空間を作ること!(領域展開!おしぃー!)


信長を倒したコウはその魂を使って蘇生し骸錬師見習いになります。

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ここ数作の練り込みすぎて設定が話に収まり切らなかった打ち切り漫画と違い、極めてシンプルで王道でしたがもう少しフックが欲しかったところです。タトゥーハーツもそうですが能力や技の設定に凝ってもキャラの魅力にはつながらないので、ライバルやヒロインとの絡みの中で、キャラの魅力の掘り下げが欲しかったところです。

 

闇神コウの場合、1話でコウが死んで泣いていた幼馴染を助けるわけですが、叔父に父を殺されたことが判明し、レイプされそうな状態から救った幼馴染がその後どうなったのかが描写されず、コウ自身も心配する素振りも見せず、9話で再登場するまで同じ学校にも関わらず、全く言及されません。生き返りのモチベーションとして彼女を見守ったり、恋愛路線でひそかにまもったり、姿を見せないまま交流するという手段もあったはずですし、恋愛関係にしないまでも、コウの優しさを見せる機会や、後々の北辰の巫女となる前フリや、ヒロインとしての魅力の掘り下げとして、コウを思い出すシーンを入れるなど活用できたはずでした。

四神の披露をしていくのはともかく2話から6話までコウが人を守ろうとするのに対して、骸錬師・路蔭が守銭奴ムーブをするのは戦略性がなさすぎたと思います。

 

2巻帯。

作者のテンションに悲しさを感じます…

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あと、制作マル秘小話

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初連載で、テンション上がりまくりやったんやろなあ…。