K.O.SEN 全2巻 村瀬克俊 2008年
ノックアウトではなくキックアウト、セン。体の頑丈さにあかして無茶ばかりする閃は、尊敬する父を更生させたキックボクシングジムにあずけられ、次第にキックボクシングに傾倒していく。なんと公式試合を1試合もしないキックボクシング漫画。
体は頑丈だが無茶ばかりするセンは
親父の預けられたジムに預けられる
預けられたキックボクシングジムに、ジムのホープにしてエリートの青藤が現れます。大口を叩く閃に戦いを挑む青藤。一歩対宮田的なスパーは閃の失神でケリがつきます。
火がついた閃は本格的にジムにはいりジム仲間と練習をしながら交流していくのですが…。
エリートライバル登場
ビッグマウスからスパーをする事に
頑健さで健闘するも失神KOされるが
才能の片鱗は見せる
初めて本気になった閃は亡き父親にキックをやることを誓う。
ここまで5話序盤の主人公境遇紹介からキックとの出会い、ライバル登場、才能の片鱗を発揮、本気でキックに打ち込むという流れはスムーズで、多少無礼だったりビッグマウスだったら無免で運転したりというヘイト要素はあれどそこまで気になりません。
問題は本気でキックを始めることになった6話以降、いじめられっ子に勇気を出す事を教え、ヤンキー娘を助け出し、先輩チャンプの試合を見学し、実家にキックを始めることを報告、同年代ジム仲間の嫉妬と鬱憤を晴らすのに6話。丁寧にジムメイトとの仲を描写したといえば聞こえがいいですが一向に本題の「キックボクシングで強くなる話」はすすみません。まだ柔軟とサンドバッグ蹴りしかしてないよ。この6話で小目的となるライバルの出現や試合をしなかったのが痛かったです。スポーツ漫画打ち切りあるあるの、スポーツをしない展開!
いじめられっ子に勇気をおしえる
ジムメイトの女のピンチを助ける
同じジムの日本チャンプの試合観戦
己の小ささを知る
同じジムで燻っていた先輩の鬱憤を晴らす喧嘩をして認め合う仲に
キックを真剣にやる事を誓う閃。まああと2話で終わりなんすけど。どう考えてもジムメイトに尺を使いすぎました。最終話はムエタイに挑む未来の姿、の夢落ちでラスト4ページ以外夢と言う酷さで、練習に出かけて終わります。計スパー2回の格闘漫画。2巻タイトル「始まってねー」が別の意味で刺さります。
正直最終回がほぼ夢なのは最悪の選択だと思います。