ねこわっぱ 全2巻 松本直哉 2009年
神社に捨てられ猫の神様に育てられたタマは、神様と同じ生活をする事で驚異的な身体能力を身につける。一人前の神様になるため、人間界に来たタマは人の願いを叶え、絵馬をあつめて神様になる為に奮闘する。コメディから後半は神様試験のバトル。
主人公もクラスメイト小学校一年生で、大人キャラを出さずに話をつくるのは話の内容が低年齢向けになりすぎました。いじめられクラスメイトをたすけたり、先生に恋する同級生を応援しながら周りの願いを叶えていくのですが、話が地味なのは否めません。
凄いパワーの純粋な心をもつちょっと非常識な幼女ということで、アラレちゃん路線をやりたかったのかもしれないんですが、対比となる人間の大人キャラがおらず、話の軸にはできなかった模様です。
流石に地味すぎたからか後半からは試験編。ツギハギ以来メタリカメタルカ、ゴーレムハーツに続くハンタの負の遺産です。
なんやかんやで試験に合格して終わるのですが、どうにもほんわかギャグがやりたいのか、人情物をやりたいのか、ギャグバトルをやりたいのかが中途半端でした。
松本直哉先生はジャンプ+で評判の怪獣8号を連載中。目の描き方なんかに名残はありますが、11年たったとはいえ画力が無茶苦茶上がってます。正直最初気がつきませんでした。
怪獣8号
https://shonenjumpplus.com/red/content/SHSA_JP02PLUS00019973_57
アイアンナイト、ジガ、歪のアマルガムなど少年誌のダークヒーローは話が重い&ヒロインが犠牲になりがちで、面白くてもきついというマイナス面があるんですが、怪獣8号はコミカルさで話が重くなるのを避け、ヒロインを最強にして、なおかつ協力者を早く作ることで独白での悩みパートを避けてます。この辺り作りうまいですよね。
ブレイク直後にキン肉マンに端を発するネタバレ禁止騒動があったため、感想が激減したので心配しましたが無事起動にのり、発行部数最速300万部を達成しました。
そんな松本先生にもこんな時代があったということで。