パジャマな彼女 全3巻 濱田浩輔 2012年
眠ったまま目覚めない病気になった幼なじみの元気っ子まくらの生き霊と、ミステリアスな芸能人の先輩雪姫の2人との三角関係を描いたラブコメ。どがしかでんより大幅に女の子が可愛くなってます。
ミステリアス黒髪ロング芸能人先輩雪姫
幼馴染元気っこスポーツ少女まくら
眠りについたまくらの生き霊が見えるのは計佑だけ。
大まかに三部構成で、パジャマ幽霊のまくらの病気を治す為調査をしつつ、先輩との中を深める一部。
黒髪ロング芸能人先輩の雪姫が可愛いです。担当医の家族という事から、過去に似た症例の患者がいた資料を探したりしながら次第に惹かれていく2人。応援しつつ不機嫌なまくら。
ラッキースケベからはじまり
芸能人ということで遠巻きに見られている先輩との距離が近づいていきます。ずっと先輩のターン!
田村隆平か梅澤春人の漫画ばりに無法なヤンキーに絡まれいきなりレイプの危機におちる雪姫を主人公が助けます。即落ちする先輩。
いきなり世界観が変わるレベルの不良
即落ち先輩。ちょっとチョロすぎませんかね…
一方、2人で生活するうちにお互いのことを意識するようになるまくらと主人公。眠り姫は王子様のキスで目覚めるの言葉に従いキスすることで目覚めるまくら。
長い先輩のターンが終わり、目覚めたまくらのターン!とはならず、ソフト部で活躍するまくらに触発された主人公計佑は天文部を作ります。サブヒロイン1、雪姫の従姉妹の妹キャラ番長、2クラス委員のメガネが登場。メガネの硝子は主人公が好きな模様でハーレム物かしらと思わせますが態度にはだしません。
ラブコメに必ずいる賑やかしサブヒロイン
ろりっこ番長
計佑に恋するクラス委員硝子
正直1番可愛いんですけど、恋愛戦線に絡む前に主人公の気持ちに気付いて身を引いてしまいます。何故せっかく出しといてそんな仕打ちをー!
このパートが微妙なところで、部活少年だった作者が、帰宅部で夢中になる物のない主人公に感情移入できないという理由で描かれたようなのですが、突然部活を作り始める主人公に違和感がバリバリです。ダブルヒロインの先輩の出番も減り、まくらのパートが増えるわけでもない、サブヒロインも2人を行動させるカンフル剤や、主人公が気持ちに気づくきっかけになるわけでも無いという中途半端なパートになってしまいました。サブヒロインほんと出ただけ、なんですよね。
先輩のターンとサブヒロインズのターンが終わり、ラストはまくらのターン。まあ、タイトルロールだから仕方ないんですが、積み重ねてた先輩と負けヒロインが切ないぜ…。
まくらのことが好きと気づいた計佑にまくらが引っ越すことが告げられます。告白できないまま、お別れ。
自分の気持ちに気付く計佑
先輩パートが少なくなった挙句やっと回ってきたターンで振られる超切ない先輩
告白もできず、見送りも行けず、別れます
先輩に別れを告げるものの、まくらの見送りには行けず何も伝えられない計佑。理由もわからず振られる先輩。先輩ちょっと救われなさすぎないですかね…。
そして、冬休み、主人公は突然雪の中電車でまくらに会いに行きます。
秒速5cmが頭をよぎります。
嫌な予感がしてきたのう…
眠り姫というフックを作った分、ハーレム物としてはサブヒロインの出番が遅く、ダブルヒロイン物にしてはヒロインへのラブ度の振り分けが極端だった気がします。前半先輩後半まくらに別れすぎてたせいで、ただでさえサブヒロインに尺を取られた先輩が後半影が薄すぎるんですよね。交互に出番やれえ!
ちょっと惜しい作品でしたが、あねどきっと並んで好きな打ち切りラブコメです。
結末は読んでのお楽しみとして。
作者としては主人公に感情移入できない不本意な作品だったらしく、雑誌の方針と合わないということで、ジャンプを出て、講談社ではねバドでヒットを出します。
こないだのギャグ連打に、フープメンもそうだけど蠱毒をするのやめればいいのに…。
ある年代には正ヒロイン黒髪ロング、負けヒロイン元気っ子ショートという呪いがかかっていると思うんですが、これは気まぐれオレンジロードのせいなんでしょうかね?
愛と誠あたりでは、ヒロインの清楚黒髪ロングが王道で、ラブコメのオレンジロード以後、たとえばこんなラブソング、くおん、M0などこの黒髪ロングヒロイン勝利の法則は多く、ミステリアス黒髪の括りだとアクトレスやキャッツアイ、彼女はデリケート、カボチャワイン、めぞん一刻などがでてきます。まあだからいちご100%の西の方完勝がサプライズだったんですけど。
ジャンプ恋愛物の先輩桂先生はウイングマンも電影少女もここは外していますし、あだち充先生のみゆきはあえて逆を取った感じはあります。流石にここ15年くらいはこの傾向は薄いというか、黒髪ロング清楚キャラがハーレム物の一員のモブみたいになってます。ラブコメで検索したら3/10でギャルが入ってくる時代ですしね。