津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

HACHI〜東京23宮  2013年

HACHI〜東京23宮 全3巻 西義之 2013年 

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23区が23宮となり、半神に支配される世界、人間は半神の餌として血液を差し出し、労働を行う奴隷となっていた。ケルベロスの半神であるハチは、幼馴染みである人間のテッキンを救う為にレジスタンスに身を投じる。


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神との戦いというテーマでラスボスはゼウス、当面の敵はアレスだったのですが、人と異形のもののハーフというのが前作ぼっけさんとかぶってしまいイマイチ新鮮味に欠ける面はありました。話自体は、囚われのヒロインと駆け出しヒーローという王道を丁寧に描いていました。

 

敵は神

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その宮を収める神を倒せば、23宮は23区になり地上に戻るという奪還物に、さらわれたヒロイン、神の中にいる裏切り者、レジスタンスに参加する事情ありげな純粋の神など伏線はあったのですが、中野と新宿を取り返した所で終了。「さっさと行くっきゃねーな テッキンのとこに!」で終わります。

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アレスとすら戦わず、ヒロインは囚われたままで終わってしまいました。これぞ打ち切り!この後西先生はモーニングやヤンジャンに舞台を移し、ムヒョロジアニメ化の時は続編をジャンプラに掲載しましたが、現在は長期休載中。

もともと18禁が好きだったという事で、エロをメインに執筆しています。

 

エロから少年誌に来る人は大暮維人先生を筆頭に佐伯俊先生や山本賢治先生など比較的増加していますが、ジャンプ連載後に成年コミック指定の作品を出したのは「うわさのBOY」のみやすのんき先生と「変幻戦忍アスカ」の黒岩よしひろ先生くらいでしょうか。「舞って!セーラー服騎士」の有賀照人先生がかかってそうな気もしますが確認が取れません。似た経歴だと「バスタード」の萩原一至先生が休載してから18禁同人誌を発売しています。

 

という事でかなり珍しい、アニメ化されたジャンプ連載漫画家の18禁漫画を読むチャンスです。