⚪︎シャカの息子 全2巻 ジョージ秋山 1981年
シャカの息子と名乗るカリスマ性と財力を持つ謎の男が村にやってきて、策謀を巡らし村の人々を魅了していくなか、シャカの息子に恋人を奪われた止夫はその策謀を暴こうとする。
不穏な雰囲気の演出はよかったですがオチはひどいです。
宗教の教祖然としたシャカの息子の得体の知れなさ、総理大臣を足蹴にし、100億を融通できる財力を持つ男が片田舎の村でなにをしようというのがという不穏感。読者もドキドキして読んでいくわけです。
総理大臣を作る為に100億円捻出し、アメリカから伝染病とそのワクチンを輸入、さらにワクチンを米軍機により輸送する闇の組織フリーゾーンのリーダー、シャカの息子。核兵器を持つ地下都市を作る為ということですが、もうそこまでできるなら伝手と財力でなんとでもなりそうな気もします。
財力と伝染病に対するワクチンで村人の心を掌握し、ヒロイン聖子も手中に収めるシャカの息子、しかし、陰謀を暴こうとする止夫がバールのようなもので頭を殴打し、重症を負ったシャカの息子はUFOとともに消えていきます。なんぞこれ。
なんの力もない止夫の一撃が悪のカリスマの野望砕いた!のか?
唐突なUFO落ち
ピカレスク物で人気を博したジャパッシュが24週で日本を掌握した事を考えると、2巻で村さえ掌握できてないどころかヒロインすら完落ちしていないのはいかにも展開が遅過ぎたとおもわれます。シャカの息子が何を目的としていて、その為に何をしているかがわかりにくかったことが致命的でした。題材が面白かっただけに残念な結末でした。
どんどん荒唐無稽になる後半
なお、冒頭ヒロインに横恋慕する不良学生が衝撃的な台詞を吐くことでも有名です。
_人人人人人人人人人人_
> おセックス様!!!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
どれだけセックスに敬意を表しているんだ……。