津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

白卓 HAKUTAKU 石川光貴 2024年

白卓 HAKUTAKU 全三巻 石川光貴 2024年   

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 いつも人とテンポが違うせいで友人のいない主人公・日隈橙は、一人で遊ぶ事を追求するうちにタスクをゲーム感覚でこなす事を楽しむようになっていた。不登校の同級生・能登來暇に、発想と集中力を見出された橙は、共にゲームを作らないかと誘われる。

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 少数精鋭で世界に通じるゲームを作りたい! ボーイミーツガールから始まるゲーム制作青春ストーリー。


 創作系バディ物。わかりやすく言うとゲーム制作版バクマンです。

 バディものは真逆な2人コンビを組むものが多く、ジャンプでは性格の真逆なヤンキーバディのBOYとか、頭脳担当と肉体労働担当に分かれるネオレイション、創作系だと監督&俳優(&脚本)のテンマクキネマ、作曲&歌唱のアリスと太陽などがあります。基本的に、互いの短所もしくは才能を補い合う形で個々ではできない事成し遂げるという形態。


 今作では、ゲームが好きで、自分を感動させてくれたゲームを作りたいが、肝心のコアとなる発想が産み出せない來暇が、その部分を作り出せる橙を見出してコンビを組む形。


 制作の目的設定、環境作り、制作工程の管理、人集め、広報、パッケージングなどを行う來暇と、アイデアを出して「面白いゲーム」の形に設定する橙。

 

 ガワだけだと面白そうなんですが、ゲーム制作にやらなければならないハードルが多いため、それをクリアする來暇が大分無法な万能キャラになっています。まあこれ、超大金持ちの子供とか、クリエイター2世が人脈を使って成し遂げると「一般人が二人で一から世界に通じるゲーム作製」にならないので、必要な事を1人でこなす前提だとちょっと高校生でないレベルの超人にせざるを得ないですよね。

 

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16歳の人脈。そして2人とも無償で協力してくれるまではともかく、町内会にグリコが協賛してくれるのは無理ではない?

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人脈その2 有名配信者へのつてはまだしも動画でフリーゲーム宣伝してもらう(作成者の許可なし)。更にクラスメイトその情報をばら撒く。

コンプライアンスとは?


 というわけで、使えるものはなんでも使って悪い顔して目的を達成していく持たざることを自覚している頭脳キャラ、それはヒル魔じゃあないか?

 連載中にも女ヒル魔とか言われていましたが、ヒル魔も言われてたコンプライアンス的にどうよ?という点が、この令和の時代にあまりフォローがないのまま展開されてしまったのでノイズになってしまいました。

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 いじめがある。担任のモーリーが解決に協力するのはまあいいとして、不登校の生徒の証言一つで、学校の設備使わせちゃうの?

とか

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え、いちおう解決したのにこれ続いてるの?

とか

 

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5時間ドライバー&山車プレゼン運転手。もうモーリーは不倫をネタに脅されてるとかの方が納得だろ。

 

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 小学生全員スマホ前提はまあ‥‥。なんですけど親の許可なしに勝手にアプリ入れるのはアウト。でもこれは子持ちの親の感覚とかわからないから仕方ないのかも。しかし、小学校の課外授業はまたなんの権力使ったんだよ。

とか

 

 更に「騙す」をテーマにゲームを作るのでリアルで人を騙して金を巻き上げました。尚、金は返さないし謝りません。という炎上必至のライバルキャラとかでてきたんでちょっと素直に読みにくかったです。患者移入できない登場人物が多すぎる。

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 子供が公園で遊ぶのにクレームをつけるおばさんを相手にする回は、

①ボールを使わないスマホゲーを作ることで解決!

→②おばさん「ボールなしでも騒がれたら嫌なんで、静かな午後のために子供に文句を言わなければ」

→③来暇、イケメン在籍ジム紹介してくおばさんの気を引いて解決,

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え?じゃあ①のパートはなんのために?最初から③でよくない?

とか

 

 細かくなんかそれはどうなの?みたいなのがでてくるんで話に入り込みづらい‥‥。

 

 やってる事は部活もので、スキル上げながらメンバー集めなのですが、ゲーム作成のステップアップの一貫がメンバー集めになってるとことかよかったんですけど、次の回でメンバー集めのためにゲーム作り始めたの、なんとかならなかったのかしら。

 

 スキルアップしながら三人に増えたメンバーでカリスマゲームクリエイターに突撃プレゼンをかまして、実力を認められながらもダメ出しをされ、3人でリベンジを誓って、これからの目標を見定めてエンド。多分カリスマゲームクリエイター登場あたりで終了は告げられてたのか。

 

 最終話の来暇から橙への次回の課題が、作者の心の声に聞こえます。

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 3年前の企画段階から準備されていたにもかかわらず日の目を見なかったヒロインズ

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 来暇があまりにもヒロイン力に乏しかったので、この辺りの正統派ヒロインと癖のあるヒロインは出しときたかったですね‥‥。

 

(それでどうにかなったかはわからないし、ヒロインブーストありでも累々とかごく一部に受けただけでしたけどないよりは、無いよりは)

 

 

妖怪バスター村上 伊原大貴 2024年

妖怪バスター村上 全2巻 伊原大貴 2024年

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「守れ!しゅごまる」から3年ぶりに帰還の伊原大貴先生の妖怪ギャグ漫画。

 

 恋するワンピで培ったツッコミ力を活かして、妖怪という普遍的な題材に対してツッコミをいれて笑いをとりつつ、言霊による神秘の解体🟰拝み屋という図式で妖怪退治兼仲間集めという欲張り設定。 

 シリアスもギャグも恋愛もキャラの可愛さも全部抑えられるという万全の構えで、相当考えて準備したんだろうなと思わせられたのですが……。

 

 元々意外な角度からのツッコミがおもしろいのに妖怪という擦られまくったコンテンツだとどこかで聞いたようなツッコミとなってしまい「意外性」の面白さが薄かったのと、言霊による解体がルーティンになったせいであからさまにクオリティが下がったのが敗因かなあ。

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これで祓えてしまうの、面白いか‥‥?

 

 逆にSNSで大人層にバズりそうな(子供層にウケなさそうな)台詞とか展開は良かったんですが。

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 しゅごまるで失敗したのでより自分らしさを出そうとしたら加減がわからなくなって迷走したみたいな読後感。

 

 どう見てもイルカな自称ドラゴンの四天王とか追いかけてくるメリーさんに出会おうとしてすれ違ってラブコメとか面白いネタもあったんですけど爆発的に面白いみたいなネタがなかったのでむしろしゅごまるの方が面白かった印象でした。

 

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ちょこちょこでてたドラゴンネタは好きでした。

 

 

さいくるびより 2024年 小林おむすけ

さいくるびより 全2巻 小林おむすけ 2024年

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 瞬間移動の超能力(さいく)を持つことねは病床の母の入院費を稼ぐために節約とバイト生活。生活の苦しさから悪いことと知りながらも超能力で万引きを行ってしまう。転校生のねむるはサイズ変更のさいくを持つサイク犯罪の調査員。ことねを捕まえたねむるはさいく使いのシェアハウスにことねをさそう。

 さいく使い達の、のんびりシェアハウス日常がはじまる。

 

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瞬間移動のさいく

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サイズ変更のさいく

 

 全く同じ導入で、サイク犯罪調査員になるかわりに軽サイク犯罪を免除みたいなバトル&バディものにも持っていけるんですけどここは敢えての日常もの。超能力を使って面白おかしくまったり生活するお話を展開していきます。

 

 テイストとしてはルリドラゴンとかマグちゃんとかが比較的近いかしら、ギャグじゃない日常ものというジャンプにはにかなかめずらしいジャンル。

 

 ストレスなく読めてほっこりするので中堅層くらいにあってもいい作品なんですけどアンケはきついよね……。

 サイズ変更のさいくで実寸動物展示会したり、能力使用テニスしたりとか切り口は好きでした。

 

 自堕落年上読心お姉さんとか、分身マッドサイエンティスト少女とか、喋るたぬきとかキャラ配置も悪くないんですけど、縦軸がないのでヒキが弱いのと、バズる要素とかはあんまりなかったです。

 

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自堕落だけどちょっと頼りになる年上社会人お姉さん

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 さいく能力者のシェアハウスという理由で、昨今めっきり見なくなった下宿ものを見られるのも個人的には好きでした。

 

 下宿文化の衰退と、隣人付き合いの減少から最近見なくなりましたけど、本来関わりのない年上お姉さんとか、無職のおじさんとかロリ少女とか今作にも出てくるマッドサイエンティストとかを強制的に話に絡める事が可能な上、片思いヒロインとかと一緒にいるシチュエーションを作ることが簡単なため昔は多用されてたんですけどね……。

 優&美衣とか、人類ネコ科とか、めいわく荘とかラブひなとか。

 

 本編はことねのお母さんの病気が回復してまるくおさまりますが、事件も解決もあんまり特筆するところがなく、全体にマイナス点は少ないですが、加点も多くないという作品という印象になってしまいました。

 

 WEBかサンデーあたりでまったりやらせてくれたらそこそこ続いた気もするんですよね。個人的には悪くないのにな……、と少し残念だった打ち切り作品です。

 

極東ネクロマンス 那波歩才 2024年

極東ネクロマンス 全2巻 那波歩才 2024年

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 エイリアンズエリアから2年ぶりに復帰の那波先生。両親がいない祖母と二人暮らしの青年・宇埜薫は、元父の仕事仲間・天涅耀司と出会い死霊術士の世界に関わることになる。

 

 死霊術士でないと見えない死霊、死霊ごとに異なる様々な能力、死霊は原則一人一体。

 まあ、幽波紋バトルです。

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 一般人主人公の好感を1ページであげるエピソード、バディものにして序盤の登場人物を絞って作品世界の説明。

 あたりは良かったんですけど、那波先生年上ミステリアスしごでき兄貴分と未熟だけど素質のあるまっすぐな後輩のバディが好きすぎませんかね? 構造がエリエリと同じなんですが……。

 

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開幕からクセのある兄貴分

 

 エリエリと同じで序盤の話、バトルの主体が兄貴分になっちゃうんで主人公の影が薄いです。兄貴分もストレートにカッコいいというよりは味のあるタイプなのでこの辺りが初速に厳しかった感じがします。一部の人に人気を博すが万人受けしないキャラメイク。耀司の死霊・ロリ系妖精風キャラのチタリちゃんとか、歳下の先輩女子キャラの翠ちゃんとか刺さる人には凄い刺さりそうなんですけど。

 

 あと技のネーミングが、ちょっと、その

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ダs…、オシャレさに欠けるというか、真似したくなるキャッチーさがなかったというか

 

 展開自体は早めに味方組織の幹部集団の登場、年下の先輩女子の特訓とサクサク進んでいきますが相当早めに打ち切りが決まったのか、特訓も終わらない間にラストバトルに突入しました。

 

 打ち切り漫画の終盤の展開としては、

①現在の戦いを終わらせて俺たちの戦いはこれからだ!

にするか、

②数年時間をすっ飛ばしてラスボスと戦うか、

の二つに分かれる事が多いですが、稀に読者に爪痕を残す為にとんでも展開をぶち込んできて終わるケースもあります。

プリンセスハオとか、チンピラに刺されて死ぬマサトメとか、結婚式を始めたボンコレとか。

 

 ネクロマンスはラスボスバトルにはケリがつき、耀司の感傷的な台詞で締めるんですけどその後日、全ての元凶である死霊の大元締めが、主人公に求婚して終わるという衝撃の結末。

 一応タイトル回収だったみたいなので構想自体はあったんでしょうが

 

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これで終われば、まあ、一貫性のあるストーリーだったんですけど

 

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最後にぶち込んできやがった!

 

いや、これで突然タイトル回収!と言われても。なんですけど、なんとなく爪痕は残ったので作者の勝ちなのかなあ……。

Dear Anemone 松井 琳 2024年

Dear Anemone  全2巻 松井 琳 2024年

 

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 連載開始当初から、作者アカウントがXのジャンプ感想勢をブロックしていたという事と、作者が最終的にアカウントを消した事で少し界隈で話題になっていた作品です。こんなブログ書いといて何ですが、エゴサして病んでる作家結構見るから先行ブロックは処世術として仕方ないのでは……?

 まあ、一味みたいな扱いでブロックされてた特に悪くない人は可哀想でしたけど……。

 

 

 さて本編はジャンプでは珍しいホラーアクション。

 ガラパゴス諸島で10年前に原因不明の爆発が起こり、島は有害物質に覆われ外界と遮断された。有毒物質の影響が無くなり派遣された調査隊は全員行方不明。

 第二次調査隊として選ばれたのは、主人公鉢植萼をはじめとして訳ありの一般人だった。

 外界から隔離された島で、15人の調査隊は未知の化け物たちと出会い、生き延びる為に戦う事になる。そんな中、鉢植はアネモネと名乗る植物生命体を身体に宿す。

 

 とにかく書き込みと画面の密度が高く、新人とは思えない画力。これで連載続けられるのか?と心配されていましたがクオリティを落とさずに最後まで走り切ったのは凄いと思います。

 

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 一枚絵のインパクトも高く。画面の暗さも相まって他の作品とは違う異質なホラーの雰囲気はガッツリ。ホラー系の画面作りだけどキャラ自体はちゃんと可愛いのも◯。

 

 ただ高い画力ながらデフォルメ感が少ないのでパッと見で誰なのかわからなかったりするのはちょっと課題だったと思います。リアルよりに描いてる分極端な身長とか髪型でなく、表情の変化とか海とか風とかの環境変化もちゃんと反映するので尚更コマ単位でのキャラの把握が難しいところがありました。

 

 異能バトル+異種族バディ+サスペンスという欲張りセット。

 動物バトルでアクションしつつ、バディとの仲を深めて協力してわかり合っていき、変異した自分の存在に悩み、人類の存亡に関わる壮大な謎を解き明かす。そんな構想は随所に感じられます。

 

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身体に巣食う、明らかに人類と感覚の違う異種族アネモネ

 

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主人公自体がアネモネとの適合で人類の範疇から逸脱していく

 

 期待感はあったんですけど、序盤のレギュラーキャラっぽいあんちゃんが即死展開とかクリーチャーの異形性でせっかく作り上げたダークな雰囲気が、主人公が不死身すぎて危機感が薄くなってしまったのは痛かったです。

 行方不明の友人を探しに来たという同期の弱さ、脇キャラのキャラ立ての弱さあたりもちょっと話に引き込まれてにくかったです。主人公以外の序盤のメイン3人、何しに来てるのかわからないですからね……。

 敵か味方かわからない強者ポジションのウエアウルフ少女灰狼ちゃんとか美味しいポジなのに全然最後までいきてないですし……。

 

 アネモネ、狼、カメレオン、クラゲという、仲間の中で主人公が最も特徴を出しにくい植物だったのも弱かったです。多分敢えて植物にしたら理由はあったと思うんですが、そこまで辿り着けませんでした。

 

 序盤の目標、「研究所に行き生存者を探す」ミッションで敵側の存在、アネモネの因縁あたりは明かされるのですが、次の展開でスーツ着てパーティーという唐突な方向転換。全体的にガラパゴス諸島が生きてないんですけど、これは打ち切りが決まった作者がせっかくだからスーツ着た主人公パーティとかウサギ獣人のお茶会とか描いてやろうと思ったのか……。前エピソードでいったん退場したロベリアがすぐ出てくるあたり、本来の予定ではなさそうなんですよね……。

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 そんなわけで結末に向けて爆速で鉢植とアネモネのコンビが親密度をあげてしまうので、アネモネはちょっと悪態ついてたけど一瞬でデレたチョロインになってしまうのでした。

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 ラストは存在しない記憶で、今までになかったエピソードを振り返ってエンド。一応目的だった親友と再開して、心の強さも手に入れて、成長したよ。ってまとめて入るんですけど、取ってつけた感は否めませんでした。

 

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 最後にちょっと読んだ人が誰もが考えた事んじゃないかということを書いておくと、

 

 「なんらかの因子により遺伝情報を取り込んだ動植物の能力を使えるようになった訳あり調査隊の面々が、閉鎖環境で独自進化を遂げたクリーチャーとバトルを繰り広げながら、政府の目的、事故の原因を探っていく」

 

 この設定ですね……、テラフォーマーズと丸かぶりですやん……。いや、地獄楽みたいとかも言われてましたけど、僕初見の感想、寄生獣+テラフォーマーズやったですもの……。

 

「なんかなあ、おかんが言うには動物の能力を宿した人間が戦うらしいねん」

 

「テラフォーマーズやないか。それはテラフォーマーズや。テラフォーマーズはスズメバチの毒針とかシャコのパンチ力とかプラナリアの再生力とかで戦うもんな」

 

「でもオカンが言うには、身体に宿った生き物と相棒になるらしいねん」

 

「ほなテラフォーマーズとちゃうかあ」

 

「オカンが言うには閉鎖環境で独自進化した地球の生物とは一線を画した戦闘力を持つ生物と戦うらしいんよ」

 

「それはテラフォーマーズや。テラフォーマーズは火星で独自進化した異常に強い上に人型のゴキブリと戦うからね」

 

「でもオカンが言うには主人公が気弱ないじめられっ子らしいねん」

 

「ほなテラフォーマーズちゃうか、テラフォーマーズの主人公は一部も二部もめちゃくちゃ武闘派やからなあ」

 

「でな、オカンが言うには戦う動物のやモデルは狼、カマキリ、ヒトデ、ラーテルとからしいねん」

 

「そらテラフォーマーズや。狼とかカマキリは他の漫画でも出てくるけどラーテルやヒトデをモデルにした動物を出すんはテラフォーマーズやろ」

 

「でもオカンが言うには主人公の能力は植物らしいねん」

 

「ほなテラフォーマーズちゃうかあ」

 

 

 いや、動物の能力を使ったバトル自体はライダーや戦隊は言うに及ばず、ジャンプでもグリーンアイズとかヨアケモノみたいな前例は存在するんですけど、動物解説パートとか見せ方とかがどうしても連想してしまったんですよね。

 

 

累々戦記 2024年 雨宮ケント

累々戦記 全3巻 2024年 雨宮ケント

 

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 警察官の祖父の影響から不条理や理不尽を嫌い「正しく生きる」朝風弥宵は、それ故に偽善者と嫌われていたが、転校生・涅森蒼葉と出会ったことから人の心の影と結びつく怪異「累」の起こす事件と関わるようになる。

 

 真面目すぎるが故に孤独だった弥宵と、重い過去故に奔放な蒼葉の異能バトルバディ物。正直作画もキャラ立ちも悪くないんですけど……。

 

 4巻以上続いた為このブログでは取り上げていませんが、この頃の新連載は、人造人間100、アスミカケル、ツーオンアイス、魔々勇々などが打ち切られ、同期のグリーングリーングリーンズも打ち切り。クオリティの高さの割に打ち切られた作品が多く、読者ながらジャンプ連載レースの厳しさを感じずにはいられませんでした。2022年頭のあかね噺以降累累戦記までで生き残ったのは一ノ瀬、いろは、キルアオのちょい延命組、長期連載は鵺とカグラバチのみです。

 

 そんなわけで僕は割と好きなんですけど厳しい戦いを強いられました。

 

 序盤は1話完結で「累」と闘いながらキャラの掘り下げ、能力の説明、新キャラの配置をしようとしており同級生ヒロインとか、シスコン同業者とか配置しつつ一般人主人公弥宵の戦力化を行うという堅実な展開。定石みたいな方法なんでこれでダッシュできなかったのは痛かったです。モブ美形先輩の2話がややこの話二話でする必要あったか?というところ。後述する要素モリモリヒロインを早めに出していればだったかな……。

 

 一巻段階で厳しかったのか、二巻からは対人バトル展開に突入。シスコン銃使いとか腹話術ノーパンスリットえちえち天然体術使いとか票の取れそうなキャラを出しつつ、失った妻との日常を取り戻す為「累」で周囲の人間に自分の日常を演じさせる癖を感じる敵キャラとか、セーラー服淫紋ヘソだしミニスカ黒ギャルとか敵組織を出してきます。

 判断が早い。

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腹話術スリットノーパンえちえち体術使い

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下乳セーラー服淫紋ヘソだしミニスカ黒ギャル

票取れそうだったヒロインズ

 

 多分BLEACH影響が大なんですけど、キャラシート作ってしっかりキャラ立ててから投入してるっぽい作り。味方グループも敵陣営も顔見せして異能バトルになるんですけど、ちょっとジェネリックBLEACH臭がしちゃいましたね……。

 

 味方陣営のライダースーツ巨乳不良メガネ姐さん(タバコ吸ってそう)とか生意気ちびとか、性格悪そうな関西弁とか活かせそうで活かしきれませんでした。

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敵を重くする異能とかね。

 

 最強格ロリババア保護者とか味方側最大戦力っぽい中華系ロンゲ三つ編み冷血師匠とかポテンシャルは高いんすけど!

やりたいことは痛いほど伝わってくるんすけど!

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 あと、敵が本気出すとキーワードと共に形態を変えるんですよ。

 なん……、だと……。

 

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 これは……、「卍解」……?

 

 成長や脅威の目安となり、使えるものはワンランク上の存在とわかり、「本気を出した」事が説明なしに伝わり、決めゴマやヒキに使える「卍解」って漫画的には反則的に使い勝手がいいのでまあ「領域展開」とかもそうなんですけど、うーんこれは。ちょっと先達の影響から抜けきれなかった感。まあ、師匠は天才なので。

 

 とはいえ三巻できちんと決着はつけて終わっているので、個人的にはとても好印象でした。

 

 その癖を活かせば。

 もっと癖を出して走るんだっ!

 

と思ってたんですど、現在連載中のキナトはどちらかというと薄味目になってて個人的には残念、

グリーングリーングリーンズ 2023年 寺坂研人

グリーングリーングリーンズ 全三巻 寺坂研人 2023年

 

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 ビーストチルドレンの寺坂研人がゴルフで帰還。

 僕これめちゃくちゃ好きなんですよ!勿論打ち切り喰らってるんで、相応のマイナスポイントはあるんですが、連載中でも割と好評の声を複数耳にしたのでかなり惜しかった作品だと思います。個人的にはこれまで打ち切り漫画ブログで取り上げてきた中でも1、2を争うおすすめ漫画、ここ5年だとダントツで好きです。

 

 前作ビーストチルドレンの時からそうなんですが、超常能力などのないリアル路線のスポーツを、初心者にもわかりやすいように丁寧に描きつつ、スポーツを楽しいと思うポイントをクローズアップしするという愛のある(けれど地味な)作風です。

 

 好きなものも熱くなれることもない、やりたいことがなくて周囲との温度差を感じる主人公・八枝崎はゴルフのプロを目指すクラスメイトの王賀と出会いゴルフに惹かれていく。

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 この漫画の凄いところは、何もない状態の主人公が、ゴルフに惹かれて、ハマって、うまくいかなくて、試行錯誤して、努力して、それが楽しくて、という部分を物凄く丹念に描いているところ。

 勝負とかバトルとか因縁とかじゃなくて、誰もが、何かに熱中した時に感じたやる気とかもどかしさとかを共感できる形でエピソードを積み上げてくれます。 

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ハマるまでの心情描写とか、すごく丁寧

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 1巻まるまるゴルフのラウンドをせずに、打ちっぱなしで練習してるだけなのに、熱いし、面白いし、主人公を好きになる。

 よく考えたら凄い。

 

 だって部活のレギュラー争いとか、全国大会とか地区大会出るとか、そんなの何もないんですよ?

 ゴルフ始めて、難しくて、だんだん楽しくなって、初めてラウンドすることになって、めちゃくちゃ叩くんだけどダブルボギーだして名前のついたスコアが取れたと大喜び。

 

 これだけだと、昨今流行りのゆるい趣味系のようですけど、そういう現実的な描写をしつつ、才能がないなりにのめり込んでいく主人公が成長して、戦う人間になっていく姿も描いていきます。

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 サンデーかマガジンでじっくりやらせてくれたらホンマ名作になった可能性あると思うんですけど……。

 

 人気が取れなかったのは上記の通り、流石に展開が遅い、ゴルフというとっつき悪いスポーツが題材、バトル要素や主人公の飛び抜けた活躍がない。あたりでしょうか。リアル路線のハイキューでも変人速攻という飛び道具がありましたし、主人公コンビに他者にない武器があったので、流石にクラスにいそうな普通の少年が主人公なのはパンチが弱かったろうと思います。そこがウリではあるんですけど、ジャンプですからね……。

 

 一応ビスチルの反省からか、1話からスク水ヒロインを出して華やかさを出しつつ、競技への向き合い方、解説、プロの戦い、二人の関係性の変化を、素人一般人八枝崎サイドと、プロ志望の王賀サイドで描くことで、話の幅と厚みを出しています。

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 ちょっと評判になってたスク水ヒロイン。話の展開上体育のプールをやる必然性はないので、ヒロインの水着姿を出すためだけに1話の冒頭がプールから始まります。あざとくていいぞ。

 

 この漫画、スポーツへのハマり方、努力と成長の描き方が丁寧なのは前述の通りですが、もう一つの売りが主人公とヒロインの関係性です。ボーイミーツガール物としてもとてもよくできており、文字通り八枝崎の人生が王賀ちゃんと出会ってから変わっていき、王賀も八枝崎に影響を受けていくのが見てて気持ちいいです。

 互いにものすごく影響されているのに! ラブとか恋とか付き合うとか全然出ないんですよ! でも、もうそこまで

 

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 柄にもなくラウンドで無茶した後の打ち上げの王賀ちゃん。「(いつもしないような無茶なチャレンジをしたのは)なんでだろうね」ってわざわざ絡みに行ったり。

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 王賀ちゃんのキャディーとして大会で怪我を押して勝ちに行く王賀の姿を見た八枝崎の感想。

 もう付き合っちゃえよ。

 

 そんで、クール美女王賀が八枝崎なだけ冗談を言って、「王賀でも冗談とかいうんだな」と言われた返しで「あなたにだけはね」

と言った後の表情。

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あー、もうキュンキュンするんじゃあー!

 

 という事で、ゴルフ漫画としてもボーイミーツガールものとしてもオススメのグリーングリーングリーンズでした。読もう!

 

 単行本おまけページはビスチルの時と同じく初心者向けルール解説と、本編の少し後のおまけ漫画が収録されています。ビスチルの時と違って多分読まれ易さを重視してヒロイン起用してるんですよね。寺坂先生この辺りのサービス精神もめちゃくちゃ旺盛なんですよ。

 

 明らかにビスチルの時より筆力は上がっているので、次回こそはブレイクしてほしい作家です。