津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

甲子園の狼 1981年

⚪︎甲子園の狼 1981年 全1巻 竜崎遼児

f:id:jiholeopardon:20210306132058j:image

1981年野球漫画第3段

高校野球賭博、スカウトによる外人部隊、不祥事による連帯責任での出場停止など高校野球問題に切り込んだ作品。

大人のものとなった甲子園に反逆する主人公日暮は、あと一球で優勝の場面でとんでもない行動に出る。

 

野球に嫌気がさしていたが、やりたいことのために野球に戻る日暮。

f:id:jiholeopardon:20210306182456j:image

野球賭博問題


f:id:jiholeopardon:20210306152420j:image

ハンディ師

f:id:jiholeopardon:20210306152414j:image

不純異性交遊

f:id:jiholeopardon:20210306152410j:image

野球部のみ処分が重い問題。

転校による部活動停止処分は野球のみ期間が長いという現在まで続く問題。

f:id:jiholeopardon:20210306152435j:image
スカウト外人部隊問題

 

とにかく高校野球の問題を詰め込んだ作品。主人公のセリフが作者の屈託を表しています。

 

竜崎先生がよほど物申したかったらしく、少年漫画で扱うには重すぎる内容。(反逆の仕方は少年漫画テイストですが)

f:id:jiholeopardon:20210306151129j:image

 

高校野球はちょうどPL学園センバツで優勝した年。桑田清原の活躍は更に2年後になります。
男子高校生の1割が野球部という時代だったんでまあ、色々あったとはおもいますが…。

 

作中甲子園決勝当日に、日暮れの問題行動がすっぱ抜かれるが意に介さず試合に向かう。

f:id:jiholeopardon:20210306182520j:image

ブーイングの中9回ニ死まで完全試合

そこから3連続わざとあるかせ、フルカウントにする日暮。

ブーイングが収まり、全員が注目するなら日暮があった行動は

f:id:jiholeopardon:20210306181818j:image

 

直後にど真ん中ストレートで三振を取り優勝のはずですが、当然クレームが付きます。

 

やる事をやった日暮球場を後にしてエンド。

まあ、連載向きではないので短編集扱いになっていますが、よくこれ連載会議通ったなあ。