津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

翔の伝説 1988年

翔の伝説 全3巻 高橋陽一 1988年

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メジャー、マラソンマン、がんばれ元気などに代表されるいわゆる親子物のテニス漫画。この手の話は構成が難しく、序盤に父パートと子供パートを両方魅力的かつ関連づけて描かないといけない為ハードルが高いです。

 

反面、幼少からの才能や努力を描く事で主人公の能力に説得力をだすことができ、主に親世代の終焉(父の死というケースが多い)時に読者を感動させやすく、その後のモチベーションにできるというメリットもあります。

翔の伝説が特殊なのは親子パートの終わりが、親父に捨てられて終わる所です。

 

1話目から、酒が飲みたいから子供に無茶苦茶なトレーニングをさせる父親

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ひたむきに父親を慕う翔

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5歳児にして異様に物分かりのいい翔

DV被害者のコメントだよう…

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テニスコートをかけた試合を行うことになり、酒をやめて翔にテニスを教える父親

そうそう、これが親子ものだよ。親子の絆で困難を乗り切るんだよ

 

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特訓のかいあり、小学校5年生に試合で勝つ翔。

小五の語彙じゃないと思う「こしゃくな」

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父親も全日本学生選手権優勝の選手に勝利を収めます。

これで改心して親子の絆も深めた翔の成長物になるんだよな!な!?

 

この後、父親は翔に自分の勇姿を見せるため全日本選手権に出場。ブランクがありながらベスト8までのぼりつめます。ベスト8でインターハイ優勝の天才高校生に、肩の怪我が原因で敗れる父親。翔は父親の仇を討つことを誓う。ここまで2巻かけて、翔の成長と父との絆を描いてきたんですが…。

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突然、

「お前は本当の息子じゃなくて母親の連れ子だったから血は繋がってないし、年々母親に似てくるのを見るのが辛い。もともと母親に会って夢を諦めて愛を取ったけどアメリカでテニスをやるのが夢だったからお前を置いてアメリカ行くわ」

と、ドクズなことを言い出す父親。

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翔くん可哀想すぎるやろ…

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厳しい環境から独り立ちする様を描きたかったのかもしれないですが、割と胸糞悪いです。打ち切りもこの辺り響いたのか…。

 

5年後10歳になった翔は、テニスに打ち込み、ライバル白鳥純を倒すべく全日本Jr.選手権に乗り込みます。

選手宣誓をする純に、遠距離から挨拶がわりのスナイプ!

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まあ、そりゃ多少性格歪んでも仕方ないよね…。

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さまざまなライバルが登場するなか、ライバルの1人と対決する翔。ビッグマウスにふてぶてしい態度。5年で鍛えられたその実力は!

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いきなり泣き言を言い出す翔。

おい、一戦目だぞこれ!

 

テニスしかないことを思い出し、覚醒する翔!

どてっぱらー!

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なんでテニス漫画は一度はボールぶつけるのん…。

 

そのまま伝説を作ることを誓い終了。これ、小学生編決まった直後に打ち切りとかですよね…。

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