サイレントナイト翔 全2巻 車田正美 1992年
車田先生のWJ最終作。旧人類を抹殺しようとするネオソサエティと神人類としての力に目覚めた翔の闘いを描いたバトル漫画。神人類はルーツとなる動物の特性をもち、シェルターと呼ばれる鎧を身に纏う。
まあ、聖衣である。
聖衣→シェルター
小宇宙→フィール
星座→ルーツ
と考えてもらうとわかりやすいです。
必殺技はファルコンバースト
(ペガサス流星拳)
前作星矢で、やたらヒビが入った聖衣を描かなければいけなかった反省から、一戦ごとに変身をとけば、再変身時に傷のないシェルターを纏うことができます。作画が楽になるよ!
反省するところが違います。
違う違うそうじゃない。
人気作家が前作に引きずられて二番煎じを描いてしまうことと、構想を暖め過ぎて時代遅れになる事はしばしばありますが、典型的な前者の失敗で、誰がどう見ても聖闘士星矢なのに何故編集は止めなかったんでしょうか?
流石に、これは編集が無能だったと言われても仕方ないと思います。
前者の失敗
キン肉マン→幽霊小僧がやってきた
妖怪がリングでプロレス…
聖闘士星矢→サイレントナイト翔
どう見ても聖衣
サイバーパンクガンアクションの
はずが最終的にはオーラを
出しながら肉弾戦
ブラックエンジェルズ→ラブ&ファイアー
ボクシング漫画のはずが
恨み晴らし代行物へ
魁!男塾→禡羅門の家族
仕置人物から面白拳法バトルへ
ウイングマン→超機動員ヴァンダー
厳密にはセルフリメイクという
よりは同一ジャンル
他にも高橋よしひろ先生は、銀牙→雅武がありますが、犬縛りはこれ以前からこの後もずっと続くので、犬対熊から戦国歴史物に大きく舵を切ったと言えるかもしれません
こけきこうじ先生は山下たろーくん→やまだたいちの奇跡とセルフリメイクをおこなってるんですが、こちらはそこそこ成功しています。
後者の失敗
男坂、猛き流星
男一匹ガキ大将(1968年)から構想10〜16年
ジャンプ外ですが
超龍戦記ザウロスナイト
RPG全盛期から構想8年。異世界転移と美少女騎士。発表の頃には手垢のついた設定に…。
車田節は健在ですが、星矢で万全のリサーチをした車田先生らしくもなく終了。思い入れはあったようでラストにはネバーエンドの文字。黄金期の作品が、キン肉マン、北斗の拳、聖闘士星矢、シティーハンター、男塾と立て続けに次作に失敗した(原先生のみ花の慶次で復活)のも暗黒期の原因です。
車田節全開
「まさか、まさかあの…」も車田ファンにはお馴染みです。「あの、」なんだぁー!!ってテリオスの時に1000回くらい叫びました。
音楽を武器にする涼
ネバーエンド
男坂が終われば、ザジと翔のどちらかの続編の可能性もなくはないかも…。