カイン 全3巻 内水融 2005年
機道を操る煉国により大陸の6割は支配下に入った。国王ライエンの息子カインは体を機道により改造され、鬼傀を破壊する能力を身につけた為、国を追われ、反体制組織に身を投じる。
鬼傀を宿したものは機道士と呼ばれ、1人で一軍に匹敵する。機道を使い各国を征服し、無法の限りを尽くす煉。
煉にへりくだるように見せつつ、事あれば領民を事前に制して犠牲者を減らしていた前領主の娘・ヒロインメイファだが、遂に我慢できず本性を表してしまう。
そこを救ったのは、10億の賞金首にして、反政府組織の一員、鬼傀を壊すことのできる磁力を使う飄々とした男「カイン」だった。
世界観の説明、ヒロインのキャラ紹介、主人公の立ち位置と必殺技の説明、主人公の出自は謎ですが、なかなか期待の持てる1話です。
2話からはカインのキャラを掘り下げつつ、鬼傀という設定上必要なメンテナンス職人を仲間にして、組織の味方キャラヨウガイに敵の幹部、六旗将の1人「鳳頭のシュコウ」が登場。
1話から7話までかなりしっかり構成考えて展開してると思います。ほとんど無駄のない展開。
シュコウが、生き別れのカインの弟で、元々はカインのことを尊敬していた仲のいい兄弟だったことや、記憶と心をなくしたことが明かされ、本気で殺さずに敗北するカイン。
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パワーアップイベントが入り、シュコウをたおして正気に戻し、ラストバトルに突入します。
ややテンプレ気味ですが、綺麗にまとまったお話だったと思うのですが、ドラマ性が重視でバトルの面白さにかけたのが敗因でしょうか。カインと並び立つ様な敵役、味方が用意できなかっとあたりが痛かったと思います。
内水先生もサソリ、カイン、アスクレピオスと3連続打ち切りをくらってるんですけど、カイン、アスクレピオス共に好きな人は一定数いるようです。ドラマをじっくり展開する作風なのでサンデー辺りだと成功してたかもしれません。磁力操作が武器は話の幅が広げやすくて良かったと思うんですけどね。