津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

ショーリ‼︎ 1985年

ショーリ!! 全2巻 ちば拓 1985年

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ユニフォームが阪神に似てるというだけで進学先を決めた勝利と優一が、甲子園を目指しす野球+ラブコメ漫画。ピッチャー対バッター以外に駆け引きのない戦略性ゼロの野球と古いラブコメ描写が敗因。

 

ブコメに関してはキックオフで好評を博したものの、きまぐれオレンジロードという80年代を代表するラブコメと、大人の恋愛をコミカルに描いているシティーハンターと同時期に前作と同じノリは辛かったです。

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また、野球要素に関しても迫力が凄いが特に何が凄いのかわからない主人公の猛虎ボール、砲丸投げの態勢でなげるから球質が重い砲丸ボールなど必殺ボールでの対決、入学直後にチームメイトが他の高校に転校して大会で会おうなど、特に考証してないで書いている感が満載で、コクや旨味が薄い野球描写でした。

 

猛虎ボール

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転校してすぐ試合に出る気のライバル

高野連の規定で親の引っ越しなどの理由がない限り1年の出場停止。)

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砲丸ボール

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必殺ボール対秘打

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80年代黄金期は様々ジャンルのヒットが飛び出しましたが、ジャンプスポーツ漫画に関しては10年間で、キャプテン翼、山下たろーくん、神様はサウスポーの三作のみ。

ほぼ同時期の山下たろーくんは、泥臭い努力物に見えて、スイッチヒッターで、スローカーブ、チェンジアップ、フォークを投げる技巧派で、苦手コースをついたり、得意コースがくるまでファウルで粘るなど戦略的な描写がありました。また試合毎にナインの特徴を出していき、9人全員のキャラもそれなりに立てていましたので、ショーリは古い時代の野球漫画という感触が拭えませんでした。

 

戦略性ゼロなのはちょっと…

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