スタア爆発 全2巻 幡地英明 1987年
役者を目指してエキストラをしている杉作は、主演の磯辺新太郎が降板した事から、天才女優幸田エミリーの相手役に抜擢される。芸能界演劇物+恋愛物。ジャンプ向きではないですけど大人の恋愛って感じで当時ドキドキしていました。
主役に抜擢された杉作
憧れのエミリーの相手役をするうちにエミリーに惹かれていく杉作
一方、杉作の下宿する家の娘、人枝は杉作のことが好きだった。デートに誘われたのに心ここにない杉作に悲しむ人枝
天才女優だけど旬が過ぎたと思われつつある幸田エミリーが、スタントから抜擢した相手役兼恋人の新太郎から自分を捨てて事務所を移籍する事を告げられ、新太郎なしでも売れる映画を作れる事を証明する為にエキストラの杉作を主役に抜擢する。と、雰囲気のある話でした。無理はある話なんですけど。
エミリーに憧れつつ、演技力に不安があり、自分に自信が持てない杉作。杉作の事が好きで、エミリーとの関係にヤキモキする人枝、新太郎のことが好きだけど素直になれないエミリー。
エミリーとは仕事上のドライな関係と考えている新太郎。
三者三様のまま、杉作は女心を知るために軽い気持ちで人枝をデートに誘い、エミリーは、新太郎に対する当てつけのように映画に濡れ場を入れることを了承。
杉作の心が自分に無いことを薄々察知する人枝
濡れ場を入れた事をマネージャーにたしなめられ、意地になるエミリー
濡れ場を見てショックを受ける人枝
濡れ場で、エミリーに手を出す演技をしなかった杉作に怒りをぶつけるエミリー
プライベートと仕事は別と、新太郎に言われたのと同じ事を、杉作に言ってしまい。新太郎の気持ちが自分に無いことを実感してしまうエミリー。
このあたりは、ドラマ的展開です。
漫画で見ると、優柔不断さにもやもやするところもありますが、スタントから抜擢して一流俳優になった新太郎と、エキストラから抜擢した杉作を対比する事でエミリーの気持ちを明確にしているところなんかはうまいと思いました。
ただ、大人の恋愛すぎてジャンプ向けではなかったかなと。
最終的に映画は成功。事故にあった新太郎に対してようやく素直になるエミリー。
杉作と人枝は進んだような進んでないような関係のまま話は幕を閉じます。