津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

魔神冒険譚 ランプ・ランプ 1991年

魔神冒険譚ランプ・ランプ 全3巻 ストーリープランナー 泉藤進 作画小畑健 1991年 

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デスノートヒカルの碁バクマンと3ホームランを出したジャンプ空前の記録を持つ小畑先生ですが、打ち切りの方でもサイボーグGちゃん4巻、ランプランプ3巻、力人伝説3巻、あやつり左近4巻とヤバイ経歴の保持者です。まあサイボーグGちゃん以外はラルグラド、学糾法廷まで含めて全て原作付きなので小畑先生のせいとは言い切れませんけど…。


ランプランプは、邪悪心を持った魔神に人間が虐げられる世界。トトは封印された暴れん坊の魔神ランプを呼び出して姉を守ろうとする。というバトルファンジー。小畑先生の絵はこの頃から美麗ですし、ラスボスのドグラマグラの魅せ方はうまいんですけどいまいち突き抜けずに終了。

 

過去に仲間だったりした魔神たちと戦うのはいいんですけど

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ランプ自身の性格が単純直情の上、仲間となって戦うキャラクターもいないので、戦闘が一本調子なのが辛かったです。

 

必殺技の、ドゴーンパンチもパワーアップしていくのですが、ドゴーンパンチ→真空ドゴーンパンチ→ドギューンパンチ→スーパードギューンパンチ→アブラカダブラ・ファイナル・ドギューンパンチと、名前以外何がパワーアップしてるのか分からないのでバトルの駆け引きやコクがないです。一応ドゴーンパンチからドギューンパンチになるのはアラビアンゲートをひらいたかどうかのちがいなんですけど、それ以外は気分で名前を変えてる感。パンチと全力パンチと、全てを込めたパンチくらい、名称に意味がない。

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戦いがランプ戦のみだったので、負けないことが前提だったのも、バトルの結果に一喜一憂出来なかった原因です。仲間になった魔神のバトルでどちらが勝つか分からない展開や、駆け引きのある戦いが見せられればよかったんですが…。

 

また、魔人の味方がいないのと、ランプが単純キャラのため、バトルの解説を敵キャラがやる都合上、やたら説明台詞が多く、テンポも悪かったです。

 

異様にバトル中に解説をする敵

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主人公の決めのコマまでも説明でテンポが悪い

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よく分からないけどすごそうなボスという描写はよかったんですけど

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ちょっとこれは、原作の責任じゃないですかねえ…。