地獄戦士魔王 全2巻 苅部誠 1994年
500年後の世界を支配する予定の田中魔王は、自分の支配する予定の世を良くするために下僕達と奉仕活動に勤しむというギャグ漫画。シリアス画の前振りとコミカル画のオチ回収というパターンが多い。
赤ちゃんネタや、支配的と見せかけて善良で親切なオチなどほのぼの路線のギャグが多いが、たまに捻りを効かせたネタが混じる。
開幕1ページすべて前振りで、次のページで回収のパターンも多い
よく使うのは2コマで回収のパターン
親切オチ
赤ちゃんオチは多い
次のページで回収のパターン
ちょっと捻ったネタの時も
これは鈴木みそ先生だったかもおんなじネタやってたような…
世界征服の前に町内(市内)征服パターンはサンレッド、エクセルサーガ、ゲンジ通信アゲダマ、バンドリやロボガでもあり、悪事のミニマム化と悪役のコミカル化を打ち出し、憎めない悪役、共闘する正義と悪など融通の効きやすいシチュエーションとなっています。
「リバーズエッジ」「ヘルタースケルター」の作者岡崎京子先生は『地獄戦士魔王』連載当時に「最高に面白いよ。月曜日が待ち遠しいとはこのことだよ。」とコメントしていたのこと。
とはいえ、あんまりにも低年齢向けすぎたかなという感じはします。長期連載が多くなると新たな読者には敷居が高くなるので低年齢向けギャグというのは読む側へのハードルが低く、雑誌としてはありがたい作品なのはずなのですがあえなく終了。まあ作風とかも含めてコロコロぽかった感はあります。