津尾尋華のジャンプ打ち切り漫画紹介

週刊少年ジャンプの三巻完結以内の打ち切り漫画の紹介。時々他誌や奇漫画の紹介も。

マッハヘッド 1999年

マッハヘッド 全2巻 高橋秀武 1999年 

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真覇頭と書いてマッハヘッドと読ませる!

物凄い!マガジン感!
もちろん「ピクッ」「!?」も使われてます。何でジャンプ?何でジャンプ?

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都内最速最強の伝説の頭(ヘッド)、中野暴走阿闘武(アトム)三代目総長・斉藤喜一の弟栄士は憧れの兄を目指す。

 

ジャンプは何故かバトルメインのヤンキー物、ろくでなしブルースやBOYとバイクBOYやロードランナーのレース物に住み分けており、特攻の拓湘南爆走族の様なヤンキーのバイク物が殆どありません。街道レーサーGOくらい?
メイン層が小学校高学年から中学生と考えるとむべなるかなですが、レースのかっこよさや面白さを売りにするか、単純に喧嘩バトルの迫力を売りにするかでないと、バイクにかける青春や、路上最速などが共感できないということでしょう。

まあつまり、この類の漫画は明らかにジャンプのメインターゲットと内容が合っていません。

 

一応低年齢向けに、中一で伝説のヤンキーを目指す喜一のギャップと周りの暖かい反応をほのぼの路線のように描いていますが、どう考えてもこの路線で進めていくのは無理があります。

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持ち味を、持ち味を活かせ!

 

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絵面にあも湘南純愛組の影響がみられますが、本来こちらの路線をやりたかったと思われます。

 

好意的に解釈して、伝説世代の走りやバトルに触れながら、初心者ヤンキー喜一が成長していく様を描きたかったんでしょうが、ジャンプの新連載で心意気だけでテクも強さもはったりもない主人公が成長していく過程を面白く描くのは至難の業であり、物語が軌道に乗るまで連載が続きません。

 

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伝説世代の勝負に触れて、やっぱり兄貴はすげえやという事を確認したら終了となってしまいました。

 

この後作者はヤングキングに移籍して、ヤンキーバイク物を描き始めます。

 

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持ち味…いかしやがったなぁ〜。