アリスと太陽 全3巻 凸ノ高秀 2018年
友達に馬鹿にされてからずっと1人で曲を描き続けてた涼木太陽と、自分を助けてくれた音楽をずっと探していた帰国子女の軽音部篠原アリスが出会った時、運命が動き出した。目指せグラミー賞!ボーイミーツガール青春音楽漫画。
少年は少女と出会う。
アリスにとって恩人であり、運命の人だった太陽。
歌が大好きだったのにある事件から声が出なくなったアリス。自分を救ってくれた音楽を作った太陽と偶然再開した事でコンビを組む様に積極的に働きかけるが、自分に自信がない太陽はOKしない。しかし、学祭のトラブルを一緒に乗り越えたことから、アリスに惹かれた太陽は次第に音楽の道を歩み出す。
大切な人を亡くしたショックで歌を失うアリスは
太陽の曲と出会い歌を取り戻す
一方太陽は学校で中傷を受けて音楽を一度諦める
学祭の動画で世間に知られた2人はライブハウスで実力を垣間見せるものの、課題も感じて特訓。テレビ出演のオファーが来たことを、きっかけに芸能界にも実力を示し、新たなメンバーの参入、音楽事務所からのスカウト、新人天才歌手とギターコンビとの勝負が決まります。サクサク展開でキャラも魅力的!しのんが可愛い。
コンビを組むことを決める2人。
ライバルとなるアイドルのしのん。可愛い。
キャラがいい。
ただ、
「これで燃えなきゃアイドルじゃ、女の子じゃない」
「みさらせ!」
からコンテスト優勝したのに、作劇上の都合でドラムやらされるシノンが可哀想でした。
いいキャラに描いているのにご都合主義的な役回りだったので、せっかくのキャラが以降埋もれてしまいました。
前向きで明るい引っ張ってくれる女の子と自分に自信がなく消極的な男の子という昔ながらの御都合主義のカップルテイストと見せかけて、アリス側に深い思い入れがある事が明かされるあたりがキュンキュンきます。太陽にスカウトが来た時、太陽の邪魔をしない為に身を引くんですよね。ここの展開大好物。
ソロデビューより、アリスを選びテンションが上がるところなんですが、ライブで勝負をすることになり、ここからまさかのメンバー集め。若手ながらスケットオンリーの腕利きギタリストはいいのですが、素人の同級生ベーシストを育てる話が始まり、連載が軌道に乗ったからゆったり進行させてるのかと思いきや、勝負が始まる前に連載が終わってしまいました。
才能を認められる太陽だが、アリスとのコンビをとる
情感がないのに誰よりも胸に響く歌を歌うカイブツMIKA、ギタリスト三日月のライバル朝比奈湊のライブシーンはなく、アリスの耳が聞こえなくなるという伏線も消化できず、3年後武道館でアリスと太陽とMIKAが対バンした事、グラミー賞でいいところまで行ったことを匂わせて終了。
この辺上手く描ければ、名作になったと思うんですけど。残念。
ボーイミーツガール好きとしては高評価だったのでちょっと残念でした。コンテスト編の嫌がらせとメンバー集めをなくして対決までこなせてたらなあ…。
ヒロインが主人公を好き過ぎるのがツボでした。
もう結婚しろ!って感じに綺麗におわります。