アルバトロス飛んだ 全1巻 原作 中原誠 作画 門馬もとき 1983年
ちょこちょこ掲載されるゴルフ漫画。画力はあるし、クラブ3本で戦うとかアイデアは面白いんですけど題材の地味さからか一巻で終了。この後隼人18番勝負もこけ、ライジングインパクトまでジャンプゴルフ漫画冬の時代が続きます。
前作の反省からか、主人公は努力はするが、お調子者の金持ちのボンボンという少しクセのあるキャラ。ライバルが貧乏人という対比になっています。
ゴルフクラブ三本しか持たないという設定で、単純化してわかりやすく、また、それ故に距離の隙間の問題でピンチになるという上手い描き方をしています。
金持ちのボンボンだが努力家
お調子者で口は悪い
対するライバルは貧乏人が這い上がってきた主人公タイプ。ライバルに感情移入しやすくなっている結果、2人ともを応援できる展開に。この辺りはうまいです。
クラブ三本というフックで困難の演出
終盤は互いに互いの技術を盗んでやりあいます。
最終ホール。屋根の上からのショットを入れない限り負けの状態。
徐々に主人公の嫌なところが、一生懸命な部分に上書きされていく描写は良かったです。
門馬もとき先生は、武論尊先生原作のビッグガン、原作梅本さちお先生の魔剣士、原作なしの野武がゆくに続き4作連続原作付き打ち切りでWJから姿を消します。その後MJでかっとび一斗が22年続くロングヒットになりますが雑誌廃刊の煽りで終了。なんとなく不遇感漂う漫画家です。